【三岸好太郎美術館】みまのめ展覧会で北海道ゆかりの作家の魅力発見!

ミュージアム

久しぶりに貝や蝶の絵が見たくて訪れた北海道立三岸好太郎美術館。

こちらの美術館では31歳で夭逝した三岸好太郎にちなんで、道内ゆかりの作家を毎年2名から4名を選び紹介する「mima-no-me #みまのめ」というシリーズ企画展が開催されました。

道立三岸光太郎美術館の看板

外は真っ白な雪景色の中、色とりどりの作品が展示された館内は一足先に春が来たようです!

展示概要

美術館2階展示室で開催されたみまのめ。

今回第10回目になる「みまのめ」に選ばれたのは4名の作家さんでした。

それぞれの作家さんの作品は公式サイトからチェックしてくださいね!

生命力が溢れ出る清水芹春の生き物たち

見るものの目を惹きよせる大胆な構成かつ精緻な描写、リズム感のある色遣いに、ある程度ベテランの作家さんなのかと思いきや、みまのめ史上最年少の高校3年生!清水芹春さん。

アーティストトーク当日限定で、高校生活最後の作品も展示されました。

伊藤若冲の鶏の絵を見て鶏ってこんなにかっこいいんだ!という思いから描いたという鶏の作品でしたが、とさかの赤い部分、白い羽毛や羽の部分、そして足の部分など、それぞれの質感が驚くほど見事に描き分けられていて、楽しいアトラクションを体験したかのような作品でした!

アーティスト・トーク 作品のみどころについて

生き物、特に鳥が好き、という芹春さん。

展示された作品では鳥や爬虫類、魚などをモチーフとした作品になっておりそれそれが宝石と組み合わされています。

生き物という生命感のある存在と、石という固くて無機質な存在は対照的で、一見正反対にも思えますが、そこに面白さを感じた、という言葉がそのまま鑑賞するこちらにも伝わってくるような、画面の端から端まで描きこまれた力作ぞろい。

クラゲというモチーフには、水の中の生き物を空中に飛び出させてみる、というような固定概念を覆すような発想をもとに制作しているということ。

描こうと思ったイグアナの鱗や鶏の羽を細かく見れば見るほど、知ること、わかることがあるということ。

作品のタイトルやモチーフに込められた意味などについて、語られました。

絵の中にそっと忍ばせている、という小さな赤いテントウムシを見つける楽しみもあるビジュアルが印象的な作品でした。

五感体験を追体験できる秋元さなえ

秋元さんの作品は立体作品と平面作品の展示で、展示室の一角がインスタレーションのようになっていました。

のどかな田舎のあぜ道にいるかのような絵画。

星空のように星座が散りばめられた大きな紺色の垂れ幕と、それと対応するかのような白い壁面につけられた星座。

穏やかで静かな空間には、人の姿がないのに人の気配が感じられ、なぜか懐かしい気持ちがわいてきます。

見えない空気を色に閉じ込めた川村正寿

川村さんの作品は、そこにある「空気」をそのまま表現しているようです。

遠いのか近いのか、キャンバスを境にして、あちら側の世界にはまるで違う時間が流れているよう。

鑑賞者は内側の世界にいて、キャンバスの枠という窓から向こう側へ広がる遠い世界をながめているかのような錯覚を覚えます。

なぜか匂いまで感じられるような、見えないはずの空間に質感を感じる作品でした。

現代の北斎!?佐藤寧音

版画作品を作る佐藤さん。

黄色い壁面に展示された作品は雪の中の表現が多くありますが、なんだかどの作品もとってもお洒落。

雪国に暮らす私達の身近な生活をモチーフにしていて、作品はもちろんのことそのタイトルにも思わずニヤリとさせられてしまいます。

葛飾北斎の作品をモチーフにしたものがありましたが、佐藤さんのつくる作品には、北斎の作品の特徴と同様に、大胆な構図や独創的な表現が見て取れます。

シンプルな表現なのに空間に奥行きがあり、同じ白でも微妙な違いであらわされる豊かな表現は、ずっと見ていても見飽きなくてとても魅力的でした。

観覧料

一般510(420)円、高大生250(170)円、65歳以上ならびに中学生以下無料 

*( )内は10名以上の団体料金 

*障がい者手帳等をお持ちの方(ミライロID利用可)及びその介護者(1名)などは無料

*高校生は土曜日ならびに学校の教育活動による観覧は無料。

会期

2024年12月14日(土)〜2025年2月24日(月)

アクセス&駐車場

〒060-0002

札幌市中央区北2条西15丁目

北海道立三岸光太郎美術館 2階展示室

駐車場

2台可。うち1台は障害者等用。無料

まとめ

三岸好太郎美術館で開催された第10回、みまのめ。

個性的で表現豊かな作品は、どれもリズミカルで楽しい作品でした。

実際に観てみると、あなただけの感想がきっと感じられるはず。

誰の色遣いが印象的だったか、どの形に興味を持ったか、作品をみて何かを思い出したりすることがあるかもしれません。

あなただけの気持ちや印象があれば、コメント欄でぜひ教えてくださいね!

コメント

  1. 清水芹春 より:

    清水芹春です!
    紹介して下さりありがとうございます✨️
    アーティストトークも来ていただいたようでありがたいです
    てんとう虫も見つけてくれたのですね

    てんとう虫は、見た人に幸せが訪れると言われています。
    なので、作品を見てくださった方々に幸運が訪れますようにという願いがこもっています✨️
    気づいて下さりありがとうございます!

    • はっぱ はっぱ より:

      芹春さん、こちらこそ当サイトへのコメントありがとうございます!!

      芹春さんの作品はタイトルやモチーフなど謎解きをするような楽しみもありますよね。
      てんとう虫を通した「願い」のお話もとっても素敵。

      これからの更なるご活躍を応援しています!

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