【札幌のギャラリー馬と獅子】世界の現代アート展「覚醒」レビュー

ギャラリー

札幌市中央区のギャラリー「馬と獅子」で2025年2月に開かれた世界の現代アート展「覚醒 Kakusei」。

たまたま目にした白地に黒い縁取りデザインでちょっと不思議な感じのフライヤー。

「現代アート」の言葉が気になり行って来ました!

展示の概要

市電の駅から南に少し歩いた猪狩ビルの2階にあるギャラリーは、隠れ家のような佇まい。

階段を上がると、静かで落ち着いた空間が広がっていました

扉を開けてエントランス部分から向かって右側の壁面に4名の平面作品の展示、反対側の壁面には映像作品の展示で構成されていました。

平面作品_1

人の顔をモチーフにした小ぶりな作品は、不気味さと同時にどこか惹きつけられる魅力があります。

じっと見ていると、心の奥底に潜む不安や葛藤が呼び起こされるような、不思議な感覚。

部屋に飾るには少し怖いような、人の気持ちの裏側を覗き見るようなそんな作品でした。

平面作品_2

こちらはフィンランド出身の作家さんの水彩画。

最初に観たときに道内出身の作家さんの作品かと思い、これは冬のウトナイ湖か?それとも釧路の方の湿原なのか?などと思いましたが、実際は北欧の方でした。

訪れたことのない場所にも同じような景色があるんだなぁ…と遠い異国の地に親近感がわきます。

北国の冬特有の冷たい静けさと空気の透明感がこちらまで伝わってくるような作品。

平面作品_3

画面から溢れ出てくるような、滲み出してくるような何かに心がざわめきます。

形のない不安や焦燥感、何かを始める前の迷いなど、様々な感情が渦巻くような作品。

平面作品_4

こちらの作品は画面の大胆な構成が面白い。

土着の音楽が聞こえてきそうな、リズム感のある力強くておしゃれな作品。

大きな広い空間に並べて飾ることでより生命力を感じることができそう。

映像作品

展覧会のフライヤーが置かれた机の前で映像作品が流れていく様子

壁面に流される映像作品は、平面作品をモチーフにしています。

それぞれの平面作品が、デジタルへと消化されて映像世界の中で変化していく世界観はまさに現代アート。

平面作品が私達に与えた感性は、映像のなかの世界に転ずることでさらに別の感性へと変容していく、ということなのでしょうか。

平面作品が、デジタル画像にかたちを変えて次々と流れていく様子に目が離せなくなりました。

会期&時間

覚醒 Kakusei A bridge from canvas to digital light

2025年2月4日(火)〜9日(日)

11:00〜18:00

最終日15:00まで

アクセス&駐車場情報

Gallery&Shop 馬と獅子

〒064-0922

北海道札幌市中央区南22条西15丁目1−10 猪狩ビル 2F

札幌市電 電車事業所前駅から徒歩2分

駐車場なし

近隣の有料駐車場を使用

周辺施設

札幌市中央図書館

さっぽろ藻岩山ロープウェイ山麓駅

回転寿司 根室花まる 南25条店

まとめ

ギャラリーの扉をそっと開けると、そこにはイタリア人キュレイター Vanessa Viti が作る不思議なアート空間。

アメリカやフィンランド、ドイツなど各国から集められた個性的な平面作品が展示され、いろいろな感情が呼び起こされます。

それらの感情が、デジタルと融合した映像作品を鑑賞することにより、新しい感性へと変化していく体験をすることができた世界の現代アート展「覚醒 Kakusei」。

小さな空間でしたが世界の現代アートに触れることができた不思議で印象的な展覧会でした!

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